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ストロベリー工房
2023年
あてなるもの (中略)
削り氷に あまづら入れて あたらしき金鋺に入れたる 枕草子より
【私訳】
上品なものといえば、かき氷に甘い蜜をかけて、新しい金属製のお椀に盛ったもの。
この掛け軸は、天理市で苺を栽培している中井農園運営『ストロベリー工房』さんを表現した作品です。
お店の看板メニューはクレープと、夏限定のかき氷。掛け軸の配色や本紙の形は、クレープの生地、生クリーム、苺を表しています。枕草子に、日本最古のかき氷の記述とされている部分があり、そちらを抜粋して書きました。「クレープ」と「かき氷」で『ストロベリー工房』という作品です。
このように、私の掛け軸は『JIKU』シリーズと題し、私の近しい人やお店などを表現した作品群となっています。かな書道において、掛け軸作品はまだまだ表現の可能性を秘めています。「洋」が多くなっている現代ですが、抵抗なく掛け軸を鑑賞していただける一助となれば嬉しく思います。
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